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アニマトロニクスWAZAWAZA DIARY BLOG

アニマトロニクス

Vol.00003

ワザモノという特殊造形会社の仕事は制作して納品して終わりではございません。制作したマスク、着ぐるみ、マペットなどの(主に頭部)を生きている本物のように表情を動かし、変化させる事ができます。

『アニマトロニクス』(animatronics)はSFXの一種で、生物をもしたロボットを使って撮影する技術です。『アニメーション』と『エレクトロニクス』を組み合わせた造語らしいです。口にすると言い難く長いので私達プロは『仕掛け』(shikake)と呼んでいます。短くてとても言いやすいですね。

造型したモノの表面(皮膚の部分)をソフトなモノで作り、皮膚の下層にプラスチックや木製、アルミニウム製の骨格(コア)を形成し、そちらをラジコンやワイヤー、ロッドなどで可動できるように加工します。

クライアントが欲している表情(喜怒哀楽、セリフを喋る、歩行、ダンスなど)をリスニングし、効果的に動くにはどうすれば良いかを熟考、計算をしていきます。稼働機構を増やすほど当然表情は豊になりますが、ひとが装着して演技をするマスク、着ぐるみはそれらメカにより重量が増し演技にも支障が出てしまいます。もちろんコスト的にも同様です。そのため双方折り合いがつくところを見つけ作業をしていきます。

メカが組み上がり最初のテストで思い通り、もしくは想像以上の動きを見せてくれた時はとても嬉しい瞬間です。

アニマトロニクスを内蔵した特殊造型は、撮影現場で多くの人に感動を与える事ができると思っています。爆笑を取れたらワザモノの勝利です。

数ある特殊造形の仕事の中で『アニマトロニクス』『仕掛け』の作業は私の最も好きなジャンルです。

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